日経6万円超えのAIユーフォリア。「下げ知らず」に乗っていい?50代の投資判断は?

AI×資産形成

6万2,000円。日経平均株価が歴史的な最高値を更新し、AIへの熱狂——「AIユーフォリア」が世界を席巻しています。AI半導体関連株は2カ月で4割上昇、若手ファンドマネージャーが「まだ上がる」と買い続ける相場。でも、50代のサラリーマン投資家が「乗り遅れた」と慌てる必要はない。むしろ今は、守りを固める絶好のタイミングです。今日の日経新聞からはこのネタをクロっちと読み込んでみます。

「AIユーフォリア」への警告——3つの理由

今回の株高は「一部銘柄への集中」というバブル型の動きをしている

英バークレイズの株式ストラテジスト、エマニュエル・カウ氏は今回のV字回復の要因を「AIユーフォリア」と「米イラン情勢の収束期待」の2つに絞っています。つまり株高の根拠の一部は、地政学的リスクが後退したという「不安材料の消滅」によるもの。実態的な企業業績の改善とはやや性格が違います。米インテルが約1カ月で株価2倍超、アドバンテストや東京エレクトロンも3月末から4割上昇という動きは、資金が特定銘柄に集中しているバブル型の構造を示しています。

「下げ知らず」世代の強気が相場を支えているが、それ自体がリスクだ

日経の調査では、アクティブ投信の成績上位を占めるのは運用歴10年未満の若手担当者です。彼らは2008年の金融危機も2000年のITバブル崩壊も体験していない。「株は上がるもの」という確信のもとに買い続けています。経験のない強気が相場を支えるとき、歴史は何度も急落で終わらせてきました。1960年代米国の「ゴーゴーファンドブーム」も、ハイテク株を若手が買い上げた数年後に急落しています。

ベテラン投資家はすでに守りに入っている

シンガポールを拠点とするヘッジファンド「ヴィレッジ・キャピタル」の高松一郎氏は、4月以降に日経平均先物の売り持ち高を増やしました。「金利上昇に株高がついていけなくなったり、AI関連の投資回収に疑念が生じたりするリスクがある」というのがその理由です。1990年代から相場を見てきたベテランほど、慎重姿勢を強めているのが現実です。

今、50代サラリーマンのやるべきこと——3つのステップ

Step1:自分のポートフォリオの「株式比率」を確認する

まずネット証券の管理画面を開いて、株式の割合を数字で確認しましょう。一般的に50代では「年齢=安全資産の比率」が目安とされ、株式は50%以下が無難です。もし株式比率が70〜80%になっているなら、AI株高の恩恵を受けつつも暴落時のダメージが想定以上に大きくなるリスクがあります。まず「今どうなっているか」を数字で把握することが先決です。

Step2:大きく上昇した銘柄・ファンドを一部利益確定する

「まだ上がるかもしれない」は誰にも分かりません。確かなのは、今利益が出ているということです。3月末から4割上昇したAI半導体株など、大きく値上がりしたポジションを2〜3割だけ売却して現金比率を高めるのは、老後資産を守る観点から合理的な選択です。全部売る必要はありません。「一部を利確して残りを持ち続ける」だけで、心理的な余裕がまったく変わります。

Step3:「暴落したらどうするか」のルールを今のうちに決めておく

相場が急落してから考えると、恐怖に支配されて最悪のタイミングで売ってしまいます。「日経平均が10%下がったら追加投資する」「20%下がっても売らない」など、自分のルールを今の冷静な状態で紙に書き出しておきましょう。ルールは相場が穏やかなうちにしか作れません。

インデックス投資家の目線

今回の「ステップ3選」は、個別株やテーマ株保有者向けです。インデックス投資家である50代サラリーマンの私は「AIユーフォリア」に左右されること何もありません。リバランスも利益確定も不要。目先の相場に一喜一憂することなくNISAを満額埋めるまでは淡々と積み立てを継続するのみ。余計なことに脳のリソースを割かれない、このシンプルさがインデックス投資の真骨頂なのだと信じています。

上昇相場でよくある失敗——3選

・「AI関連株が上がっているから個別株を自分でも買った」→ 乗り遅れた後の高値づかみになりがち

・「友人の話を聞いて半導体ETFを追加購入した」→ 既存のインデックスとダブルリスクになっている可能性がある

・「株価が上がっているうちは何も変えなくていい」→ 気づかないうちに株式比率が高まり、暴落時のダメージが想定外に大きくなる

AIユーフォリアに翻弄されないために…

AIユーフォリアは本物かもしれません。でも、老後のお金は「当たるかもしれない相場」に全賭けするためのものではないハズ。まずは自分の資産ポートフォリオを書き出してみてください。意外な気づきから第一歩を踏み出せるかもしれません。

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