2028年、仮想通貨投信がついて解禁される。税率が最大55%から20%へ引き下げ。まずはSBIと楽天で購入可能となるみたいで、いよいよ証券口座でビットコインが買える時代がやってくる。「これはチャンスだ」——そう感じた瞬間こそ立ち止まってほしい。老後資金を守りながら増やしたい50代には、やっぱりインデックスのほうが合っている。今日の日経新聞からはこの記事をクロっちと読み解き、その理由を解説します。
なぜ50代が仮想通貨投信に飛びついてはいけないのか
今回の制度改正で何が変わるかをまず整理しておきましょう。金融庁は2028年までに投資信託法を改正し、ビットコインやイーサリアムを組み入れた投信・ETFを解禁します。SBI・楽天・野村など主要18社が販売を検討しており、売却益の税率も現在の最大55%から株式と同じ20%に引き下げられる見込みです(金融商品取引法改正案が今国会で成立すれば27年度施行)。
仮想通貨は「老後資金」に向かない価格変動がある
ビットコインは過去に1年で80%以上下落したことが複数回あります。100万円が20万円になる世界です。定年まで10年を切った50代が、老後に使う予定の資金をここに入れるのは、リスクの性質が根本的にズレています。株式インデックスでも下落はありますが、世界経済全体が成長し続ける限りという「根拠」がある。仮想通貨にその根拠はまだありません。
「投信で買える=安全」は大きな誤解
投信という形になっても、中身の価格変動リスクは1ミリも変わりません。「NISAと同じ感覚でスマホからポチっと」——この手軽さが最大の罠です。仮想通貨投信は見た目は投信ですが、性質はハイリスクな商品そのもの。制度が整うほど「普通の投資商品」に見えてしまう危うさがあります。
税制改正の「本当の受益者」は誰かを考える
売却益20%は確かに魅力的です。ただし最も恩恵を受けるのは、すでに大量保有している機関投資家と、投信を売りたい証券会社側です。「税金が安くなった=今が買い時」という論理は、売り手側の都合と一致しています。制度改正のニュースに乗せられて動く前に、「誰が得をするか」を一度考えてみてください。
50代サラリーマンはどう動けばいいか
Step1:「老後に使う資金」と「余裕資金」を今すぐ分ける
仮想通貨を検討するなら、絶対に失ってはいけないお金と、なくなっても生活に影響しないお金を明確に分けることが先決です。この仕分けができていない人は、仮想通貨投信に手を出すタイミングではありません。
Step2:仮想通貨は「余裕資金の5%以内」をルールにする
どうしても気になるなら、ポートフォリオ全体の5%以内という上限を自分に課してください。5%が全滅しても老後設計は崩れない——そのレベルで初めて「試す」という話になります。解禁直後に飛びつかず、最低でも半年は値動きを観察してからでも遅くありません。
Step3:NISAとiDeCoのインデックス積立を最大限使い切る
NISA成長投資枠240万円・つみたて枠120万円、iDeCo月2.3万円(会社員の場合)——この非課税枠を使い切れていない人が、仮想通貨に手を出すのは順番が逆です。コアをしっかり固めてから、余裕があればサテライトで試す。この順番だけは守ってください。
思い当たったら注意!
・「投信だから分散されている」と勘違いして老後資金まで突っ込んでしまう
・NISAもiDeCoも枠を使い切れていないのに、仮想通貨の方が気になってしまう
仮想通貨に手を出した私の失敗談
実は以前、知り合いがビットコインで爆利を得たのに釣られて、仮想通貨に手を出したことがあります。「fountain connect」とかいう、事業のスタートアップに出資するみたいな詐欺っぽいものに引っかかってしまいました。全然事業が進まないうちに、連絡が取れなくなって…こんなのがたくさんありましたね。今考えると、当時の自分のリテラシーの低さに呆れるばかりです。まぁ大した金額ではありませんが…勉強代と思って割り切ってます。
派手さはいらない——60歳の自分に届く積立を続ける
仮想通貨が「普通の投資商品」に近づいても、50代の資産形成の答えは変わりません。毎月インデックスを積み立て、複利を時間にかせいでもらう。派手さも興奮もない。でも60歳の自分の口座残高が、その地味な積み重ねに正直に答えてくれます。新しい商品が出るたびに「これはどうか」と揺らぐエネルギーがあるなら、その分だけ積立額を1,000円増やすほうが、ずっと確実な一手です。
